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今から始める加藤シゲアキ

機は熟した。

NEWSが徐々に気になってきており、ビビットと変ラボの録画を始め、今年の上半期の後悔がQUARTETTOに行けなかったことになってる今、加藤シゲアキが書いた本を読もうと思い立った。時を同じくして、長期連載が決まるというタイミング。読まないと後悔するとシゲアキ先生も言ってることだろう。思い立ったが吉日、「傘をもたない蟻たちは」を購入した。1作目を傘蟻にしたのは、失礼な話だが自分に合わない文体や内容なら嫌だから短編と思ったからである。
読み始めると、実に面白い文体や内容が勝手に思い描いている加藤シゲアキに重なるからだ。神経質で、人に不信感を持っていそうで、孤独。帯にあった「生きづらさを抱えた人々の痛みと希望を描く」という表現が言い得ている。安易なハッピーエンドは好きじゃなさそうなのもわかる。小難しいわけではなく、一癖も二癖もある作品だった。あえて例えるなら、星新一のスタイリッシュ版のように感じた。最後にどきっとさせるような終わりがいい。
正直なところ、最初の2編でちょっと読み辛いと思った部分がある。「undress」がサラリーマンものだからシゲアキ先生の未経験が文字でわかるからかなと考えてみたが、なんか違う。文章のスタイルでしょうか。語尾が、「〜た。」になるものが並んでるんですよね。テンポの悪さや、日記のような感じを個人的に受けた。スピードがないようにも。そのせいで読み辛かったのですが、「恋愛小説(仮)」からはテンポが良くなっているようでした。文章スタイルを変えて、挑戦してきているのがおっと思ってしまった。作品の掲載時期はそう変わらないので執筆を似たような時に行っていると考えると、思うところがあっての変更かなとも考えてしまいます。何かを吸収したり影響を受けたのか、シゲアキ先生の力がまだ知れないのか。個人的にはそんなことを考えることもできて面白かった。
加藤シゲアキファンは彼の書籍を読んで感想を言い合えると思ったら、すごく楽しそうで羨ましい。ここが加藤くんらしいよね!、とか。ドラマ化の時に読んでいたら、まだ色んな人の感想を知れたのにと後悔した読了。
苦しい時はあるにせよ、楽しんで書いているのだろうなと思わせてくれるんですよね。小説、エッセイ、ジャニーズWEBのシゲアキのクラウドと読むと、文字にして伝えることが好きなのが感じられる。そうでないと長々と書けない。シゲアキのクラウドでのライナーノーツを読むと、心強い広報兼演者だと思う。
ダ・ヴィンチ(2015年8月号)に「ストーリーも大事なんだけど、俺が書きたいのは人の記憶に残るようなシーンであり、直接心臓に触れられたと感じるような言葉なんです。読んだ人の気持ちをえぐりたいし、衝撃を与えたい。刻みつけたいんですよ、俺の言葉を」と発言があり、今後も小説家としての加藤シゲアキも楽しみになってきた。
 
傘をもたない蟻たちは

傘をもたない蟻たちは